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当コラムでは株式の売買における、いわゆる「あるある」的な事象を紹介していきます。

これらは筆者が証券会社での営業を10数年経験し、1000人以上のお客様と取引をしていただいたなかで得た経験と、自らが株式売買において失敗を繰り返してきた経験に基づくものであり、当コラムをご覧いただいている方々の今後の投資における一助となれば幸いです。

初回は『損大利小』と『損小利大』についてです。

日本において、株式投資の市場では90%の投資家が負けていると言われています。

株価の動きには3通りしかありません。「上がる」「下がる」「横ばい」の3つです。一本調子で上がる株も無ければ、一本調子で下がる株もありません。今日買った株が明日上がるか下がるかの確率は50%です(横ばいを除く)。ではなぜ、90%の投資家がトータルでは負けているのか、自らの経験をもとに、考えをまとめてみました。

ロスカット(損切り)が出来ない

多くの投資家がこの問題に悩まされることになります。ロスカットできない要因として、以下のような点が考えられます。

・損失を確定させたくない

・自らの間違えを認めたくない

・損失を確定させた後に、株価が反転するかもしれない

・証券会社が発表している目標株価まで上がるはず

・過去にロスカットした後に何度も株価が回復してしまった

利益確定が早い

こちらも多くの投資家行動の共通点として挙げられます。利益確定が早い要因として、以下のような点が考えられます。

・早く目の前の利益を確定させたい

・一度評価損になってしまった株なので1円でもプラスになれば売却したい

・10%の利益目標で買った株が5%上昇したところから1~2%の上昇まで株価が落ちてきた時に焦って売却してしまう

・過去に利益が出ている時の売り時を逃してしまい、評価損になってしまったため

プロスペクト理論

上記の2つの行動はプロスペクト理論という行動経済学の理論ですでに実証されています。

プロスペクト理論の詳細な説明は他サイトでも取り上げられておりますが、当コラムでも簡潔に取り上げておきます。

次のようなケースの際にあなたはどちらの行動を取りますか?

(質問1)あなたは100万円当選のクイズに正解しました。ダブルアップチャンス(コイントスをして表を的中させる=確率50%)として、次のどちらかを選択できます。どちらを選びますか?

A.ダブルアップチャンスにはチャレンジせずにそのまま100万円をゲットする

B.ダブルアップチャンスを行い、表を当てれば200万円をゲットできるが、外せば0円になってしまう

(質問2)あなたは事業に失敗し100万円の借金を背負うことになりました。お金を貸してくれた方からコイントスゲームの提案を受けます。次のどちらを選択しますか?

A.コイントスゲームを行い、表を当てれば100万円の借金が帳消しになるが、外せば借金は2倍の200万円になる

B.コイントスゲームはせずに、100万円の借金を支払う

確率的に考えた場合、上記の質問はいずれも50%となり、期待値としてはどちらを選択しても同じ値となります。

しかし、多くの人が上記2つの質問に対して2つともAの選択肢を選びます。

端的に言えば「人は、自らに有利な場面ではリスクを避けて、自らに不利な場面ではリスクをとる傾向にある」ということです。

この傾向が、株式投資の世界では『損大利小』につながります。

『コツコツドカン』とも言われています。

つまり、株式投資においては前述のとおり、【利益確定は早く行い】コツコツと利益を積み上げるが、【ロスカットが出来ないため】負ける時は大きく損失を出してしまう(ドカーン)となってしまいます。

一方で、『損小利大』が株式投資においては優位性があると言われています。

投資でトータル損益がプラスの投資家の多くが『損小利大』タイプと言われており、次回はその『損小利大』についてまとめていきます。

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