投資信託(投信)を購入して分散投資を始めよう!と思ったものの、いざ購入しようと思っても商品がたくさんあり過ぎて決められない、興味を持った投信の概要などを見てもよく分からない!という方も多いと思います。

本コラムでは、投信を選ぶ際に知っておきたい基礎知識や商品購入の際のチェックポイントについてお伝えしていきます。

これまでのコラムはこちら↓
投信選びの基礎知識①ファンドの投資対象は?!
投信選びの基礎知識②インデックスファンドとアクティブファンド
投信選びの基礎知識③投資信託の手数料(前編)

第4回目は、投資信託のコストのうち、間接的にかかる手数料について取り上げます。

 

間接的に負担するコスト

信託報酬(運用管理費用)

信託報酬は、運用期間中に、運用会社・販売会社・信託銀行に支払われる手数料の総額です。

運用会社は、資産の運用の他に報告書や法定書類の作成等への対価として、販売会社は、販売後のアフターフォローや報告書の送付等の対価として、信託銀行は、信託財産の保管・管理等の対価として、信託報酬を受け取ります。3者の配分はファンドによってまちまちで、目論見書に記載されています。

信託報酬は投資家から預かって運用している資産(信託財産といいます)から日々引かれるコストです。年率で表示され、それを日割りしたものが、毎日信託財産から引かれています。毎営業日に公表される基準価額(株で言う株価のようなもの)は、信託報酬を引いた後の額となります。

買付手数料等と違って、直接的に支払うものではないので分かりづらいですが、運用期間中ずっとかかってくるコストですので、買付時にノーロードでも信託報酬が高いと長期保有するほどトータルで支払うコストが高くなってしまいます。買付手数料だけでなく、信託報酬もよく確認し、トータルでかかるコストをよく見極めたいところです。

信託報酬の目安

信託報酬は、運用方針によっても異なりますので、インデックスファンドの場合とアクティブファンドの場合に分けてみてみましょう。

インデックスファンド

前述のようにインデックスファンドの信託報酬は値下げ競争が激しく、0.1%以下のものも出てきています。100万円に対して、年間1000円以下ということです。ちなみに、「長期・積立・分散投資に適した投資信託」として、金融庁からつみたてNISAの投資対象に採用されている全インデックスファンドの信託報酬の平均は0.31%(税抜き)となっていますので、一つの目安となるでしょう。

信託報酬は安いに越したことはないのですが、ただ安いだけで運用実績がなかったり、残高が少なかったりすると、ファンドの継続性に不安がありますので、安さだけで判断するのではなく、判断基準の一つと考えましょう。購入時のチェックポイントについては、本コラムで今後触れていきたいと思います。

アクティブファンド

アクティブファンドにおいても、かつてより良心的な設定のものが増えてきていますが、第2回【リンク貼付】でお伝えしたように、アクティブファンドの運用にはコストがかかりますので、さすがに0.1%というわけには行きません。つみたてNISAの対象として金融庁から示されている信託報酬は、国内の資産を対象としたアクティブファンドで1.0%以下、海外および内外の資産を対象としたアクティブファンドで1.5%以下となっています。実際、つみたてNISAで採用されている全アクティブファンドの信託報酬の平均は、1.03%(2020年3月9日現在)です。これを大きく上回る信託報酬を設定している場合は慎重に検討した方がよいでしょう。

成功報酬

一般的な信託報酬は残高に対して〇%という形で徴収されますが、それでは、損失が出ている場合でも減った残高から手数料は引かれ続けます。顧客には損失が出ているのに、運用会社には手数料が入り続けるといった仕組みに納得がいかないという投資家も多いでしょう。そこで、運用益が出た場合にその利益の部分から成功報酬をとる、というファンドも増えてきています。特にヘッジファンドなどによくみられる手数料体系ですが、この仕組みだと、利益を出さなければ報酬がもらえない一方で、利益を出せば大きな報酬がもらえるということで、運用するファンドマネージャーのインセンティブになると言われています(※なお、利益を出さないと完全に無報酬というわけではなく、低めの料率で最低限の信託報酬は設定されており、利益が出た場合に成功報酬が上乗せされるという設計になっていることが多いです。)

固定報酬型と成功報酬併用型を顧客が選択できるようになっている商品もあります。運用がうまく行って利益が大きくなるほど固定報酬型の方がお得になる仕組みです。この場合は、ファンドマネージャーのインセンティブのため、というよりは、顧客の選択肢を増やし、納得感を高めるための仕組みといえるでしょう。

いずれにしても、投資信託の手数料が一般の投資家にとって納得感のあるものになっていくことが、投信普及のカギになることは間違いないでしょう。成功報酬という報酬体系は、運用側も投資家側も納得できる一つの答えなのかもしれません。

 

まとめ

投信にかかる手数料についてみてきましたが、いかがでしたか?
・それぞれの手数料を誰に、どのような目的で支払っているのか
・手数料の目安
などがイメージできたでしょうか。

コストに着目して投信を選ぶ際の一助になれば幸いです。

その上で、手数料は、買付時にかかるコスト+運用中にかかるコストのトータルで考えましょう。

 

【ご注意事項】
投資信託は、主に国内外の株式や債券等を投資対象としています。投資信託の基準価額は、組み入れた株式や債券等の値動き、為替相場の変動等により上下しますので、これにより投資元本を割り込むおそれがあります。
投資信託は、個別の投資信託毎にご負担いただく手数料等の費用やリスクの内容や性質が異なります。ファンド・オブ・ファンズの場合は、他のファンドを投資対象としており、投資対象ファンドにおける所定の信託報酬を含めてお客様が実質的に負担する信託報酬を算出しております(投資対象ファンドの変更等により、変動することがあります)。
ご投資にあたっては、商品概要や目論見書をよくお読みください。

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