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当コラムでは株式の売買における、いわゆる「あるある」的な事象を紹介していきます。

これらは筆者が証券会社での営業を10数年経験し、1000人以上のお客様と取引をしていただいたなかで得た経験と、自らが株式売買において失敗を繰り返してきた経験に基づくものであり、当コラムをご覧いただいている方々の今後の投資における一助となれば幸いです。

<過去のコラムはこちら>
株式投資コラム①『損小利大』・『損大利小』あなたはどっち!?(前編)
株式投資コラム②『損小利大』・『損大利小』あなたはどっち!?(後編)
株式投資コラム③ファンダ派?テクニカル派?あなたはどっち?(前編)
株式投資コラム④ファンダ派?テクニカル派?あなたはどっち?(後編)
株式投資コラム⑤順張りトレードのメリットとデメリット

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株式投資の専門書や入門書を読んだことがある人は『順張り』と『逆張り』という言葉を目にしたことがあると思います。
前回は順張りトレードに関してのメリットとデメリットについてお伝えしました。
今回は逆張りトレードのメリットとデメリットをお伝えします。

逆張りトレードとは

逆張りとは、『株価が向かっている方向(トレンド)とは逆の方向にポジションを取る』という投資スタイルです。上昇トレンドであれば『空売り』で、下落トレンドであれば『買い』で対応していきます。(当コラムでは基本的には『買い』でお伝えしますが、『空売り』はその逆だとお考えください)

前回のコラムでは『初心者には順張りトレードが向いている』と書きました。しかし、筆者の経験上では『頻繁に株価を見ている投資家は逆張りを好む人が多い』と証券会社勤務時代に感じていました。

以下のような点が要因として挙げられます。

  • 1000円だった株価が下落し続け500円になったので、安いと思って買う(700円くらいには戻るだろうという期待)
  • 800円に下がった株価が1000円に戻り、また800円近辺に下がったら1000円近辺まで戻す、このように規則的な株価の動きをしている銘柄を800円近辺で買う(いわゆるボックス相場)
  • 悪材料がでてストップ安(場合によっては何日も)になった株価の短期的な反発を狙う(買い方の投げ売りはすぐに終わり、元の値段に戻るだろうという期待)

逆張りトレードのエントリー手法

逆張りトレードのエントリー手法は大きく2種類に分けられます。

  • 株価を使ってエントリーポイントを探す手法
  • オシレーター系指標を使ってエントリーポイントを探す手法

それぞれ解説します。

「株価を使ってエントリーポイントを探す手法」でよく使われるのが『水平線(抵抗線・支持線)』です。

図は2017年9月~2018年7月頃のソニーの日足チャートです。

  1. 強い抵抗線
  2. 抵抗線
  3. 支持線
  4. 強い支持線

株価は11月に入りギャップアップで大きく上昇した後、約7か月間にわたってボックス相場を形成しました。

3や4の支持線まで『株価が下がってきたら買い』、1や2の抵抗線まで『株価が上昇してきたら売り』を繰り返すことで利益を積み上げることができそうです。

「オシレーター系指標を使ってエントリーポイントを探す手法」では数多くのオシレーターがあり、その活用方法も投資家によって多種多様です。自分にフィットする手法を発見するためには勉強(研究)することが一番の近道です。

こちらのコラムでもお伝えしたように、勉強する際には『幅広くよりも深く深く』、まずは1つの指標を使ってエントリーポイントを探す手法を追及してみるのも非常に効果的だと思います。

逆張りのメリット

・水平線を株価反転の目安にしやすい

・うまく安値付近で買えれば利益が大きくなる

・直近高値よりも安く買うので割安感を感じる

・短期投資(デイトレやスイング)に向いていると言われている

逆張りのデメリット

・水平線をブレイクすると損失が大きくなる(ロスカットが大切)

・ダマシがある(水平線近辺で反転した直後に、水平線をブレイクする)

・長期投資には向いていないと言われている(資金の大小によって考え方は異なる)

 

失敗の経験値を上げる

筆者の経験上、逆張りトレードで損失が大きくなる人は大多数が「ロスカットができない」人です。
さらに、買った後に株価が下がり、追加で買い増しをする「ナンピン買い」を多用する人も損失が大きくなる傾向にありました。
他にも、高値よりもだいぶ安くなったので「値ごろ感で買う人」、株価が下落途中で買ってしまい、反転することなく株価が下がり続ける「落ちてくるナイフを拾う人」など、様々な失敗を見てきました。

失敗を経験することは良いことだと思いますが、失敗を繰り返すことは良くないことでしょう。
失敗の経験値を上げて、同じ失敗をしないように意識して株式投資に向き合っていきましょう。

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