分散投資の方法をシリーズでお伝えしています。

過去のシリーズはこちら↓
分散投資の方法①相関関係を知ろう
分散投資の方法②資産配分(アセットアロケーション)
分散投資の方法③積立投資で時間分散
分散投資の方法④積立投資のデメリットは?
分散投資の方法⑤リバランスしてみよう
分散投資の方法⑥リスクとリターンの関係

前回、リスクを数値化する方法と、リスクとリターンの関係について見てきました。

今回は、リスクを最小限に抑えつつ、リターンの最大化を図る「効率の良い投資」について考えていきます。

 

投資効率を計る指標:シャープレシオ

投資効率を計る指標に「シャープレシオ」があります。シャープレシオは、投資信託の運用効率を比較するときなどによく使われており、1を超えていれば優秀な投信と言われています。ごく簡便には「リターン÷リスク」で求められ、数値が大きいほど投資効率が良いということになります。

前回の年間リターンのグラフをもう一度見てみましょう。

【図1】各資産の過去20年のリスク・リターン(myINDEXより抜粋)

 

上記データから各資産のシャープレシオを計算してみると、以下のようになりました。

【図2】各資産のシャープレシオ(当社作成※小数点以下第3位を四捨五入にて計算)

 

なんと、リターンが最も小さかった日本債券が(投資効率という観点から見ると)圧倒的に優秀という結果になりました。シャープレシオを見ると、高いリターンを取るために、どれだけのリスクを取っているかということがあらためて分かります。この結果を見て初めて、リターンばかりに注目していたことに気付く方も多いかもしれません。投資を考えるとき、人は無意識に「どれくらい儲かるか」を考えてしまうものですが、リスクやシャープレシオといった数字にも注目することで、リスクの高い投資先に飛びついてしまうことを防げるのではないでしょうか。

 

ただ、投資効率が良いからと言って、日本債券への投資が最良の選択というわけではありません。投資の目標額に到達するために、もっと高いリターンが必要で、もう少しリスクを取ることもできるという投資家も多いはずです。そのためには、他の資産を上手に組み合わせることによって、自分の許容リスクや目標リターンに合ったポートフォリオを作る必要があります。

 

次回は、複数の資産を組み合わせることによって、投資効率も良く、自分に合ったポートフォリオを見つける方法について考えていきます。

 

【参考】投信のシャープレシオを見てみよう

投信のシャープレシオは、MORNINGSTAR社のサイトなどでも確認することができます。期間により全く別の結果になりますが、短期間のランキングですと、その時の相場環境の影響を大きく受けるため、なるべく長期間でのシャープレシオを見る、または、同じカテゴリ内でシャープレシオを比べるなどの使い方がおススメです。

(出所:MORNINGSTAR社ファンドランキングより)

 

まとめ

リターンが高いものには必ずリスクがあることを知り、株式や債券などの各資産や、投信の過去のデータを見るときは、リターン(騰落率など)だけではなく、リスクやシャープレシオなども見てみましょう。